花火感トップ 観覧記 使用機材 リンク

第24回 横浜開港祭


日時2005年6月1日(水)20:30〜20:55
2005年6月2日(木)20:20〜20:55
天候曇り
場所神奈川県横浜市
みなとみらい21 臨港パーク
mapion
下車駅横浜高速鉄道みなとみらい線
みなとみらい駅 徒歩3分
主催横浜開港祭協議会
煙火店横濱 山田の花火
パンフレット

江戸時代の横浜はそれまで細々と農業や漁業を営む小さな村に過ぎなかった。それが1859年の開港以来、西洋文明が日本に入ってくる際の玄関口として特異な発展をしていった。それを祝う開港祭が毎年6月1日と2日に行われ、フィナーレに花火が打ち上げられる(開港記念日は6月2日で、1日も花火が打ち上げられるようになったのはここ最近のこと)。打ち上げ時間は20〜30分と規模はそれほど大きくはないが梅雨の走りの時期に開催されるとあってその年の夏に開かれる花火大会の先駆け的な存在と言えるかも知れない。

さて、花火は二日連続で打ち上げられるが1日と2日で若干違いがある。まず1日の打ち上げ時間が20分なのに対して2日は30分。打ち上げられる玉の数も1日の1500発に対して2日は3000発と差がある。本来開港記念日である6月2日がメインであるからこの日に見に行くのが素直かも知れないが残念ながら天気予報は2日は雨と報じている。雨に降られながらの録音・撮影作業が過酷であることを肌で感じてきた身としてこれは避けたい。というわけで規模はやや小さいが初日の1日に観覧することにした。

みなとみらいの臨港パークから観覧すれば花火を正面から見ることができる。正面にはステージが設置されていて各種イベントが開催されている。当然強力なライトも使われているため純粋に花火写真を収めたい人には敬遠されるかもしれない。ただここ以外でも埠頭や桟橋などメイン会場の喧噪とは無縁な場所はいくらでもあるので撮影場所に困ると言うことは無いだろう。録音がメインの私にとっては音楽が流れるメイン会場は離れがたく、またステージの光もいいアクセントになるだろうということでステージ正面(やや左より)に構えることにした。

メインステージ

臨港パークでの観覧は去年の8月に開催された神奈川新聞社主催の花火大会以来二度目となる。8月の花火大会の時はさすがにどこもかしこも人、人、人で溢れかえっていたが今回はその時に比べればかなり余裕がある。8月になると照りつける太陽を前に体力を大幅に消耗させられたがこの時期は比較的過ごしやすい。日が暮れれば長袖のシャツでも肌寒いくらいだ。それでも前回3月に観覧した太田市花火大会の時とは比べものにならないくらい暖かくなった。あの時はコートを着込んでも寒さでふるえが止まらず、それがカメラに伝わり写真がブレてしまった。これだけ暖かくなればもうそんなことはないだろう。とはいえデジカメは気温が高くなるとCCDのノイズが増えるので一概に喜んでばかりはいられない。現在使っているCOOLPIX5200はまだ夏本番の花火大会に投入したことはないのでどれだけCCDノイズが増えるか気掛かりだ。

レーザー光線を使った演出の一例−広告

午後8時半、津軽三味線の演奏も終盤にさしかかったあたりから花火が一斉に打ち上げられた。不意を突かれて一瞬とまどう。しかし30秒ほど打ち上げられた後花火は止んでしまった。替わって会場は音楽と共にレーザー光線やサーチライト、炎を駆使した演出が開始された。レーザー光線をたどっていけば会場に隣接するビルの屋上から照射されてるではないか。かなり凝った演出だ。音楽と花火をうまく組み合わせた演出は珍しく無くなってきたがレーザー光線やサーチライト、炎も取り入れた演出はまだ珍しい。

最初の花火が打ち上げられたから10分ほど経っただろうか、その間音楽とレーザー光線の演出が続いていたがようやく花火が打ち上げられ始めた。打ち上げ場所はおそらく二カ所、一カ所はメインステージすぐ裏の台船から小玉などが、もう一カ所はそれより沖合左側の台船からで最大6〜8号クラスの玉が打ち上げられているようだ。この日は玉数が1500発と一般的な花火大会と比べれば多いとは言えない。また玉のサイズも小さい方だったため趣向を凝らした玉を投入するのは難しかったのだろう(二日目は家から見た限り尺玉に準じるサイズの玉も打ち上げられたようだ)。従って花火だけであれば他の地域でも見ることができる平均的な内容だったかもしれない。しかし音楽や各種ライトによる演出とうまく融合することで驚くほどの演出効果が出た。おそらくステージの正面にいなければこの演出効果は味わえなかっただろう。撮影などの都合で場所が決まってしまうのならば仕方がないが特に問題がなければ横浜開港祭は素直にステージ正面から観覧するのがお薦めだ。そんなに混んでるわけでもないので場所取りは悩まなくてもいいとは思うが心配ならば特別観覧席(二日間利用でき二枚一組で二万円)を購入することも可能だ。

第24回 横浜開港祭 第24回 横浜開港祭 第24回 横浜開港祭
第24回 横浜開港祭 第24回 横浜開港祭 第24回 横浜開港祭
第24回 横浜開港祭 第24回 横浜開港祭 第24回 横浜開港祭
ダイジェスト
(StereoAB録音, 7min 22s)
WM-61A改 + PMD670
FLAC(35.8MB)
MP3 (3.4MB)

完全収録
(StereoAB録音, 23min 56s)
WM-61A改 + PMD670
MP3(20.7MB)

横浜開港祭は新春那珂川花火大会のような一発鑑賞型の花火ではない(二日目は十号級の玉が上がったようだが)。目で見て耳で聞いて楽しむタイプの花火大会に分類したらいいだろうか。一連の流れがあっての花火大会だ。観覧場所が違えば受ける印象も大きく違うだろう。主催者側が意図している観覧場所がメインステージ正面であることは疑いようがない。

録音の方は太田市花火大会で使用したマイクと同じものを使った。ただ若干右側が割れ気味な気がする。大きめの音だと揺れがそのままマイクに伝わってきたような感じを受ける。作りが甘かったのであろうか?機会を見つけて新調した方がいいかもしれない。一方デジカメの方が恐れていたCCDノイズがかなり目立つようになった。さすがにこの時期は暖かいからノイズが発生しまくっているのだろうか?これでは夏本番が思いやられる。

花火感トップ 観覧記 使用機材 リンク