第93回全国花火競技大会「大曲の花火」

観覧日時2019年8月31日(土)
18:50~21:30
天候晴れ時々雨
主催大曲商工会議所
大仙市
下車駅JR奥羽本線
大曲駅 徒歩25分
観覧場所秋田県大仙市
「大曲の花火」公園
(雄物川河畔)
パンフレット

全国花火競技大会「大曲の花火」。毎年8月の最終土曜日に秋田は大曲で開催される言わずと知れた日本最高峰の競技花火大会である。が、2013年を最後に久しく観覧していない。というのも翌年から無料席が完全に排除されてしまったからだ。それまで無料席だった場所には桟敷席が拡充された。無料席の解放に備え前日のうちから大曲入りしてワクワクしながら野宿する姿はもはや完全に過去のものである。年々増大する諸経費を捻出するために完全有料化は致し方無いという考えはよく理解できる。ただ一方で完全有料化は若年層をはじめとするご新規さんの観覧のハードルを確実に上げる。観客が活力を失えばスポンサーが活力を失い、スポンサーが活力を失えば花火大会が活力を失う。観客あっての花火大会である。

観覧席
観覧場所から無料席は一掃された

話を元に戻そう。大曲の花火は河川敷に設けたA席(桟敷席)とその後ろの土手のり面に設けたC席(板席)がメインの観覧場所だ。いずれの席も団体用であり個人相手に販売はしていない(金さえ出せば個人でも買えるが数万円を費やしてだだっ広いスペースのなか一人で観覧することになる)。個人で観覧したかったら選択肢は有料自由観覧エリア(1,000円)とパイプ椅子席(3,000円)の二つぐらい。だがどちらも会場の端っこだ。有料自由観覧エリアに至ってはかつて無料席の解放を待つために野宿していた場所だ。こんな場所にびた一文払えるか(#`□´)ノミ┻┻!多くの人の正直な感想ではないだろうか。それが今年はひょんなことからC席の1人分のチケットを入手することができた。C席からの観覧など願っても無いチャンス。ありがたやありがたやm(_ _)m

チケットの目処はついた。宿はどうにでもなる(後述)。あとは新幹線のチケットだけ。だがこれがまた取れない(´;ω;`)。東京から大曲まで直通する秋田新幹線こまちは全席指定席なのだが花火当日のこまちは朝から晩まで満席。満席の場合は立ち席も認められているけど3時間以上立ちっぱなしってのもなぁ。そこでちょっとトリッキーな方法を採る。まず途中の北上まで新幹線はやて(これも全席指定席)で向かう。盛岡止まりのはやてには花火客はあまり乗らない。だから座席は直前でも比較的空きがある。次に北上駅から先は在来線のJR北上線に乗り換える。北上駅はJR北上線の始発駅なので工夫すれば座れるだろう。そして横手で乗り換えれば大曲はもう目と鼻の先の距離だ。

天気予報は芳しくない。多くの天気予報サイトが花火大会当日の天気を曇り時々雨と報じている。既にチケットは買ってしまった。さてどうしたものか、と悩んでいたら天気は前日になってまさかの曇りのち晴れ予報に好転。あまりのうれしさに東北新幹線はやての指定席券を東京駅11時28分発から10時28分発に繰り上げてしまった(こまちと違ってはやては前日でも空き席がある)。

はやて333号
東京10時28分発の東北新幹線はやて333号に乗って北川駅へ向かう
東北新幹線はやて333号
東北新幹線はやて333号

はやてといえど当日になれば満席になるのね。満席のはやてに揺られること2時間ちょっと。最初の乗換駅北上駅に到着する。乗り換えには30分以上余裕があるのでゆっくりJR北上線のホームに向かったが既に長蛇の列が。自分と似たようなことを考える花火観覧客がこんなにいるとはorz。JR北上線は2両編成らしいので2両目最後尾の乗車位置で並んでいるとうれしいアナウンスが。本日に限り3両目を連結して運行するとのこと。その3両目はホームからはみ出してしまうために扉は常時閉鎖状態。つまり今並んでいる2両目最後尾の場所は3両目への最短アクセスの場所となる。果たして列の後方に並んでいた私も余裕で臨時増結車の3両目に座ることが出来た。

北上線
臨時で増結されたJR北上線の3両目。扉は常時閉

「ホントに冷房入れてるんですかね?」そんな愚痴もこぼしたくなるような蒸し暑い車内で揺られること1時間あまり。横手駅到着。立ち客もいるくらい混雑していたけど途中駅でほとんど降りる人がいなかったからほぼ全員花火観覧客なのだろう。奥羽本線に乗り換えればめざす大曲は目と鼻の先の距離だ。ふと車窓から外を眺めるとさっきまでまぶしいぐらいに照っていた太陽が雲に覆われていた。進行方向の大曲に目を向けると周囲に比べて明らかに暗い。それからほどなくして雨が車体に叩き付けられる音を耳にすることとなる。「嘘だろorz・・・」。大曲駅のホームに降りたって目にしたのはスコールのような大雨だった。予報とは違う状況に当惑しつつ駅のコンコースでひたすら雨がやむのを待った。

大曲駅
大曲駅に到着

それから30分もしないうちに西日が差し込む。大雨を降らせていた雨雲は北の空に去って行った。今更戻ることなんて出来ない。晴れ予報を信じて会場に向う。

大曲駅
さっきまで大雨を降らせていた雨雲
大曲駅
雨雲が通り過ぎると大曲に西日が差し込んだ

そうそう、その前にパンフレットとお土産を調達しなければ。駅前広場で300円で売っている公式パンフレット以外にも何種類か非公式パンフレットが売っていた(駅構内)。非公式パンフレットの方は花火師へのインタビューとかも載っていたので興味のある人は両方買うのもいいかもしれない。駅前に毎回利用しているお土産ショップがある。買いたいものはいろいろあるけれど行きに買うと荷物になるし終電まで営業してるというし帰りに買うか。

お土産屋
お土産は帰りに買うとしよう

会場の雄物川河川敷に到着。今年から有料席の管理方法が変わった。土手に入る前に入場チェックを受けるようになったのだ。カードを首にぶら下げて提示しなければ土手への入場は認められない。それでは土手を上って会場に入る。かつては無料席が隣接していたので土手のり面に設けられたC席は囲いできっちり隔てられていたけど今は土手の内側全てが有料席。不要になった囲いは撤去され開放的になっていた。直前に降った雨のせいだろうか。C席と道路の間は水たまりができていたり芝生がまだ湿ったままだったりと観覧環境はあまりよろしくない。多少水に濡れてもいい靴で来たのは正解だった。

C席
C席の囲いは撤去され開放的になっていた

今回自分に割り当てられたC席はブロック2桟敷席の近くのはず。首にぶら下げたカードに書かれている座席番号とベンチに貼られた座席番号を照会していると「こっちこっち」と呼ぶ声が。声の主は若い女性のグループだった。ああ、なるほど。今回私にチケットを譲ってくれた方々のようだ。首にぶら下げたカードに書かれた番号を見て私がその相手と分かったようだ。グループで取得したけど場所が余ったから一人分を融通してくれたようだ。しかしこの場所、C席の中でも最後尾、すなわち最も高い場所だ。会場を一望でき、後ろに気兼ねなく三脚を立てることが出来る。とんでもない良席を譲って頂き恐縮です(;`ω´)!

C席からの眺望
C席最後尾からは観覧場所・打ち上げ場が一望できる

そうこうしているうちに昼花火の時間となった。今回持参したレンズはEF-M11-22のみ。ここからでは望遠端の22mmで撮影しても昼花火はちょっと遠かった。昼花火の競技が終わると最後に余興花火のスターマインが打ち上げられた。これは目の前からも打ち上げられたが風向きが向かい風のため煙や花火の燃えかすがこっちに飛んでくる。今日は降灰も覚悟しないとダメかもしれない。

第1部 昼花火の部
  • 三遠煙火(株) 6.枯れ木に花を咲かせましょう
    6.枯れ木に花を咲かせましょう
    三遠煙火(株)
  • (有)菊屋小幡煙火店 17.昇曲付煙竜の舞
    17.昇曲付煙竜の舞
    (有)菊屋小幡煙火店
  • (株)山崎煙火製造所 25.狼煙
    25.狼煙
    (株)山崎煙火製造所
  • (株)磯谷煙火店 26.はろうぃんからーでいたずら
    26.はろうぃんからーでいたずら
    (株)磯谷煙火店

スピーカーは以前と同様つり下げ式。音量も十分あるので聞き取れないということは無い。ただ複数台が等間隔で並べられているため風によってはハウリングが発生する。そうこうしているうちにいよいよ夜花火の時間となった。ナイアガラの滝付きのオープニングスターマインを見るのは今回が初めて。無料席から観覧していた頃は目の前の桟敷席に邪魔されて見えなかったのだ。そのナイアガラの滝が次々と点火されていくがどうも様子が・・・。半分くらい点火されたところで終わってしまったのだ。直前に降った雨で導火線が湿気ちゃったのかな?雨が原因なら仕方が無い(;^ω^)。ちなみに風向きは昼花火の頃から大して変わってないが打ち上げ場所がもっと中央寄り(ブロック4~5)だったのでここ(ブロック2)にはほとんど煙は来なかった。会場中央から雄物川下流側で観覧している人は結構煙に悩まされただろう。こればかりは運としかいいようがない。

  • 大会開始号砲大雷/オープニング・ナイアガラ付スペシャルスターマイン
    SS:1/60 F値:4.0 ND4 ISO:AUTO W/B:白色蛍光灯 Exp:+2 MIC:WM-61A改
    FullHD(60P) VP9(CRF30) Opus(320kpbs)
    ※以下の動画は全て同じ設定

オープニングも終わりいよいよ競技花火の開始だ。今回は割物花火は写真で撮影し、創造花火・大会提供花火等は動画で撮影する。一応4kまで撮影できるカメラではあるが機能上4k動画は画角がクロップされてしまう。今回はそこそこ打ち上げ地点まで距離があるのでクロップされても収まるかな、と標準審査玉打ち上げのときに4kで撮影してみたが見事にフレームオーバー。素直に動画はFullHD(60p)で撮影することにした。

10号玉・芯入割物の部は実にハイレベルな戦いだった。四重芯花火、五重芯花火はどれも綺麗に決まっていたのでどこが優勝してもおかしくない。審査する側は大変だろう。10号玉・自由玉の部では芯入割物の部からは一転して枠にとらわれない自由な発想にもとづいて作られた玉が上がる。圧巻だったのは野村花火工業(株)の10号自由玉「新緑の躍動」。緑系の色のみで四重芯花火を成立させてしまったのはお見事としか言いようが無い。文句無しの優勝だろう(芯入割物の部に出品しても勝てたに違い無い)。見ていて思わずため息が出てしまった。他感銘を受けた自由玉は(株)マルゴーの10号自由玉「雪どけの華」と(株)丸玉屋小勝煙火店の10号自由玉「トリコロールの花」。中には自由玉の部で六重芯を打ち上げた煙火店もあったがさすがにこれはまだ話題レベルの出来だった。

10号 芯入割物
  • (株)磯谷煙火店 10号 芯入割物 No.2昇曲付四重芯変化菊
    10号 芯入割物 No.2
    昇曲付四重芯変化菊
    (株)磯谷煙火店
  • (株)山崎煙火店 10号 芯入割物 No.3昇曲付四重芯菊先青紅輝光
    10号 芯入割物 No.3
    昇曲付四重芯菊先青紅輝光
    (株)山崎煙火店
  • (有)若松煙火製造所 10号 芯入割物 No.6昇曲導付四重芯変化菊
    10号 芯入割物 No.6
    昇曲導付四重芯変化菊
    (有)若松煙火製造所
  • 信州煙火工業(株) 10号 芯入割物 No.8昇曲導付四重芯変化菊
    10号 芯入割物 No.8
    昇曲導付四重芯変化菊
    信州煙火工業(株)
  • (有)菊屋小幡煙火店 10号 芯入割物 No.11昇曲導付五重芯変化菊
    10号 芯入割物 No.11
    昇曲導付五重芯変化菊
    (有)菊屋小幡煙火店
  • 新潟煙火工業(株) 10号 芯入割物 No.14昇曲導付四重芯変化菊
    10号 芯入割物 No.14
    昇曲導付四重芯変化菊
    新潟煙火工業(株)
  • 野村花火工業(株)【優勝】【日本煙火協会会長賞】 10号 芯入割物 No.15昇曲付五重芯変化菊
    10号 芯入割物 No.15
    昇曲付五重芯変化菊
    野村花火工業(株)
    【優勝】
    【日本煙火協会会長賞】
  • (株)マルゴー【準優勝】 10号 芯入割物 No.18昇り曲付四重芯変化菊
    10号 芯入割物 No.18
    昇り曲付四重芯変化菊
    (株)マルゴー
    【準優勝】
  • (株)紅屋青木煙火店【入賞】 10号 芯入割物 No.19昇曲付四重芯変化菊
    10号 芯入割物 No.19
    昇曲付四重芯変化菊
    (株)紅屋青木煙火店
    【入賞】
  • (株)小松煙火工業【優秀賞】 10号 芯入割物 No.21昇曲導五重芯変化菊
    10号 芯入割物 No.21
    昇曲導五重芯変化菊
    (株)小松煙火工業
    【優秀賞】
  • (有)伊那火工 堀内煙火店【優秀賞】 10号 芯入割物 No.24昇り分砲付四重芯菊先紅緑銀乱
    10号 芯入割物 No.24
    昇り分砲付四重芯菊先紅緑銀乱
    (有)伊那火工 堀内煙火店
    【優秀賞】
  • 響屋大曲煙火(株)【入賞】 10号 芯入割物 No.26昇曲付四重芯菊先紅銀乱
    10号 芯入割物 No.26
    昇曲付四重芯菊先紅銀乱
    響屋大曲煙火(株)
    【入賞】
  • (有)篠原煙火店【入賞】 10号 芯入割物 No.27昇曲導付五重芯菊花の極
    10号 芯入割物 No.27
    昇曲導付五重芯菊花の極
    (有)篠原煙火店
    【入賞】
10号 自由玉
  • (有)太陽堂 田村煙火店 10号 自由玉 No.7ドリッピング・アート
    10号 自由玉 No.7
    ドリッピング・アート
    (有)太陽堂 田村煙火店
  • 信州煙火工業(株) 10号 自由玉 No.8綾錦
    10号 自由玉 No.8
    綾錦
    信州煙火工業(株)
  • 筑北火工 堀米煙火店 10号 自由玉 No.10錦彩の花
    10号 自由玉 No.10
    錦彩の花
    筑北火工 堀米煙火店
  • (有)片貝煙火工業【入賞】 10号 自由玉 No.12越のこころ
    10号 自由玉 No.12
    越のこころ
    (有)片貝煙火工業
    【入賞】
  • (株)丸玉屋小勝煙火店【優秀賞】 10号 自由玉 No.13トリコロールの花
    10号 自由玉 No.13
    トリコロールの花
    (株)丸玉屋小勝煙火店
    【優秀賞】
  • 新潟煙火工業(株)【観光庁長官賞】 10号 自由玉 No.14夜光幻想花
    10号 自由玉 No.14
    夜光幻想花
    新潟煙火工業(株)
    【観光庁長官賞】
  • 野村花火工業(株)【優勝】 10号 自由玉 No.15新緑の躍動
    10号 自由玉 No.15
    新緑の躍動
    野村花火工業(株)
    【優勝】
  • (株)齊木煙火本店 10号 自由玉 No.16彩虹輝
    10号 自由玉 No.16
    彩虹輝
    (株)齊木煙火本店
  • (有)菅野煙火店 10号 自由玉 No.17和火の花
    10号 自由玉 No.17
    和火の花
    (有)菅野煙火店
  • (株)マルゴー【入賞】 10号 自由玉 No.18雪どけの華
    10号 自由玉 No.18
    雪どけの華
    (株)マルゴー
    【入賞】
  • (株)小松煙火工業【優秀賞】 10号 自由玉 No.21プリズム(光が分散屈折する多面体)
    10号 自由玉 No.21
    プリズム(光が分散屈折する多面体)
    (株)小松煙火工業
    【優秀賞】
  • 三遠煙火(株)【入賞】 10号 自由玉 No.22ダイヤモンドダスト
    10号 自由玉 No.22
    ダイヤモンドダスト
    三遠煙火(株)
    【入賞】
  • (株)ホソヤエンタープライズ 10号 自由玉 No.23令和を祝う!紅梅の唄
    10号 自由玉 No.23
    令和を祝う!紅梅の唄
    (株)ホソヤエンタープライズ
  • (株)和火屋 10号 自由玉 No.25昇天銀竜 ティファニーブルーの輝き
    10号 自由玉 No.25
    昇天銀竜 ティファニーブルーの輝き
    (株)和火屋
  • 響屋大曲煙火(株)【準優勝】 10号 自由玉 No.26翡翠をちりばめたペンダント
    10号 自由玉 No.26
    翡翠をちりばめたペンダント
    響屋大曲煙火(株)
    【準優勝】

一方創造花火は割物花火とは別の意味でどこが優勝してもおかしくない。すなわちこれぞというところが見当たらなかった。そうなると評価の基準はおのずと持ち玉に移っていく。磯谷煙火店や齊木煙火本店はハロウィンをテーマにした型物花火をあげて好評を博していた。マルゴーは”えぐい”時差式花火をこれでもかと上げていた。時差式花火に関しては現時点で間違いなくトップランナーだろう。イケブンは序盤に空中絵文字花火を打ち上げた。よく見れば「大曲」と読める。

創造花火
  • オバケも踊るハロウィンパーティーナイト
    02.(株)磯谷煙火店
  • 令和祝いの「大曲」文字幕に引続き、華みこし ワッショイワッショイ
    09.(株)イケブン
  • Trick or Treat ~キャンディ ちょーだい~
    16.(株)齊木煙火本店
  • 近未来幻想紀行
    18.(株)マルゴー

大曲では競技花火の合間にスポンサー花火が打ち上がる。大会提供花火と特別プログラム「光と闇のレクイエム」の2つだけは動画で撮影し、残りは音楽こそつくもののミュージックスターマインというより余興花火に近いので写真で十分と判断した。特別プログラム「光と闇のレクイエム」は前年に内閣総理大臣賞を受賞した業者(菊屋小幡花火店)に打ち上げを一任するプログラム。和火を中心としたモノトーン調のスターマインを打ち上げていた。

スポンサー花火
  • スペシャルスターマイン1
    スペシャルスターマイン1
  • スペシャルスターマイン1
    スペシャルスターマイン1
  • スペシャルスターマイン2
    スペシャルスターマイン2
  • 大玉連発付スペシャルスターマイン
    大玉連発付スペシャルスターマイン
  • 大玉連発付スペシャルスターマイン
    大玉連発付スペシャルスターマイン
  • スペシャルスターマイン3
    スペシャルスターマイン3
  • スペシャルスターマイン3
    スペシャルスターマイン3
特別プログラム
  • 光と闇のレクイエム
    (有)菊屋小幡花火店

そして午後9時、「大会提供 花火ミュージカル 平成の名曲で綴る未来への物語 令和祝祭」の打ち上げが始まった。今回の大会提供花火は地元秋田の劇団に監修を依頼した花火ミュージカルとのこと。朗読を交えながら平成を代表する曲に合わせて花火を打ち上げていくスタイルだ。「朗読はミュージカルとは呼ばない」。「令和祝祭と称しておいて内容が暗い」。否定的見解も数多く寄せられているとは聞くが大会提供花火が従来の路線からの脱却を真剣に模索していることはよく伝わってきた。朗読は演劇では一般的だけど花火と組み合わせるのは難しそうなのね。言葉を投げかけられると人間どうしてもその意味を考えてしまうわけだけど花火は考えることよりも感じることの方が重要だったりする。でも新たな可能性を模索することも必要なこと。どうか光明を見いだして欲しい。

大会提供花火
  • 花火ミュージカル 平成の名曲で綴る未来への物語 令和祝祭

第93回全国花火競技大会が幕を閉じようとしている。10号玉30発が空高く打ち上がり、惜別のスターマインが打ち終わればここ秋田も季節は秋へと移り変わっていく。土手のり面に設けられたC席からは桟敷席と打ち上げ場を一望できる。打ち留め後に桟敷席観客が花火師とのエール交換で振る色とりどりのサイリウムがあんなに美しいとは知らなかった。観客あっての花火大会である。

フィナーレ・特大スターマイン
  • 10号玉30連発・大スターマイン

以下今回の収録に関して。今回は写真・動画はCanon EOS Kiss Mで、録音はWM-61A改とPMD-670にて収録した。いつも通りの収録のはずだったが帰宅してから録音を確認したところ右チャンネルに明らかな音量と音質の低下が見られた。おや?これ以前にも遭遇した現象だぞ。そのときは電源ケーブルの交換で対応できたものと思っていた。見当違いだったということか。というわけで今回掲載した動画は無事だった右チャンネルのみのモノラル音声ということにさせていただいた。

花火終了後の会場

JRが手配してくれた臨時列車は夜遅くまで走ってくれる。横手駅から北上線を経由してなんと一ノ関駅まで乗り換えなしで行くことが出来るのだ。臨時列車すら減便させていく長岡大花火とは大違いである。同じJR東日本なのにこの対応の差はどこから生じたのやら。

横手方面行き普通列車の列の最後尾はどこですかな?福住町交差点付近まで列が形成されてるのを目の当たりにしてさすがにたじろぐ。いくら臨時列車があるとはいっても遅くなれば一ノ関駅まで到達できないからだ。泣く泣く今回はお土産屋に寄るのは諦めて早々に列に並ぶことにした。

横手方面普通列車の列
横手方面普通列車の列の最後尾。大曲駅まで長蛇の列だったのでお土産屋に寄るのは泣く泣く諦めた

あんなに長かった列も進むときは意外とサクサクと進みすんなり乗車することができた。大曲から横手まで車内は激込みだったけど、横手で乗り換えた北上線はほぼ全員が座れるほど空いていた。その横手駅で乗り換えのために下車したとき駅前にマンガ喫茶が建っているのに気付いた。かつては横手駅から10分くらい歩いた場所にマンガ喫茶があったのに変わったのね。でも今日はほぼ確実に満席だろう。横手の新しいマンガ喫茶には寄らずそのまま北上線臨時列車に乗り換える。

一ノ関駅にて
横手駅から北上駅を経由して一ノ関駅までは直通の臨時列車が走る

午前1時過ぎ、一ノ関駅到着。一ノ関駅に寄ったのは2006年の大曲の花火を見た帰りに寄った以来か。あの時は一ノ関駅は夏とは思えないほど寒かった。駅構内からコンビニが営業しているのが見えているのにそこまで歩いていく勇気が湧かないくらい寒かった(駅構内は夏なのに暖房されていた)。仕方ないので結局駅構内のベンチに横になり震えながら一泊したっけ。今回も一ノ関駅に到着したとき寒さが心配だったが今年は少しひんやりしている程度で外を歩けないほどの寒さは無く安心した。

一関市街
今年の一ノ関駅は少しひんやりするものの寒くて歩けないほどでもない

寝台列車無き今自分たちが乗ってきた列車が名実ともに本日の最終列車のはずだが一ノ関駅前にはタクシーがずらりと並んで客を待っている。一ノ関駅で降りたのは自分も含め10人前後。一体誰を待っているんだろうか?さて、ここから徒歩2,30分かけて本日の宿となるマンガ喫茶まで歩いて行く。さっきマンガ喫茶に電話をかけたらブースは3つほど空きがあるとのこと。だったら先に食事を済ませてからマンガ喫茶に行きますか。近くに吉野家を見つけたので腹ごしらえしてからマンガ喫茶に向かった。ところがマンガ喫茶に着いてびっくり。3つあったはずの空きブースは既に2つ埋まり残りは1つだけ。ギリギリ座席を確保することができた。さっき駅で降りた十数人の乗客のうち何人かに先を越されたのかな?何はともあれ本日の寝床は確保。明日は18切符を使ってのんびり鈍行で帰るつもりだ。

大曲