まだ梅雨明け前だからではない。この時期にしては明らかに涼しい。長期予報によれば今夏は冷夏になるとか。この涼しさならさもありなん。いつもは汗だくになりながら鎌倉駅と鎌倉海岸の間を往復して観覧している鎌倉花火大会も今年は嘘のように快適に観覧することができた。
去年は7月24日に開催された鎌倉花火大会。これでも夏の花火大会としてはトップバッター的存在だったのが今年はさらに繰り上がって7月10日に開催される。開催時期は繰り上がっても曜日は例年通り平日(混雑回避のため)。そんなハードルの高さも合って近年は機材は持ち込まずひたすら見る側に徹していたが去年新調したカメラの習熟訓練も兼ねて久しぶりにカメラと三脚を持ち込んでみることにした。
鎌倉駅に到着したのは打ち上げ開始5分前のこと。海岸まで15分はかかるので打ち上げ開始には間に合いそうに無い。打ち上げ開始後の場所取りなど絶望的に難しいが心当たりが無いわけでは無い。材木座海岸にある公衆トイレのスロープが絶好の観覧場所なのだ。トイレが周囲より一段高い場所にあるため群衆に視界を邪魔されない。あまり綺麗な場所では無いため人々は敬遠するのか打ち上げ後に到着しても比較的空いている。そんなトイレのスロープの手すりに三脚を立てかければそこはもう立派な撮影スポットだ。
どの花火は写真に収めどの花火は動画に撮影するかなど考えながらいつもの裏道を進んでいく。この裏道も「打ち上げ花火」は綺麗に見える隠れたスポットなのだが鎌倉花火大会最大の名物「水中花火」は建物に邪魔されてよく見えない。鎌倉花火大会は混雑していても海岸から見るのがお薦めだ。
そんなこんなで海岸到着。目指す公衆トイレは砂浜に降りてすぐ右脇に・・・ってありゃ、トイレのスロープ部分にテープが貼られて立ち入り禁止にされてる・・・。去年までは立ち入り出来たのに無念・・・。仕方が無い。トイレ横の小高い丘から観覧しますかλ...。三脚を立てた写真撮影は出来そうに無いけど手持ちで動画撮影くらいはできそうだ。
かつては鎌倉の水中花火と言えば扇型に開くタイプが定番だった。それがいつ頃からか綺麗な半円を描くタイプに様変わりした。花火の玉が海中に浸かったままだと綺麗な半円は描けないので浮きを付けたりいろいろ試行錯誤を重ねた結果実現した半円なのだろう。水中花火も進化しているのだ。余談だが浮きを付けた結果海面と接する割合が減ったのだろう。水中花火が開いたときに伝わってくる音は一頃に比べるとだいぶ軽くなった(扇型に開いていたときは海岸まで地響きが伝わってきた)。ま、ここらへんは趣味の問題。
一方打ち上げ花火にも一工夫を加えている。台船から打ち上げる花火を扇型に一斉打ちしてくるのだ。あたかも巨大な水中花火が中央で花開いているかのような錯覚を観客に与える。 あと近年の傾向として時差式花火が多く打ち上げられるようになった。ここ鎌倉花火大会でも時差式花火が打ち上げられたがその完成度は頭一つ分抜きんでている。そのあたりも是非動画で堪能して頂きたい。
鎌倉花火大会は無事終了。さあ、いよいよ夏本番だ。