毎年梅雨入りする直前に開催される横浜開港祭。今年でちょうど開港160周年を迎えるらしい。「ビームスペクタクル」と銘打つ通り派手なレーザー光線やBGMで花火を盛り上げる。ミラーレス一眼カメラも買ったことだし久しぶりに腰を据えて動画を撮影しに行ってみるか。
花火の打ち上げ・観覧に適した海岸を多く有している神奈川。これら立地条件に恵まれている神奈川は比較的大きな花火大会がいくつも開催される場所だった。それが近年は警備費用の高騰を理由に国際花火大会と神奈川新聞花火大会の二大大会が相次いで撤退。あくまでも横浜開港祭の一イベントに過ぎなかった「ビームスペクタクル in ハーバー」は押し出される形で神奈川を代表する花火大会に昇格してしまった。二大大会喪失で行き場を失った観客は必然的に「ビームスペクタクル in ハーバー」に流れ込むことになりかつての牧歌的な観覧は過去のものとなった。加えて6月2日固定開催のため今年はちょうど日曜日に重なる。場所取りは厳しいかもしれない。
14時過ぎに会場到着。花火だけならどこからでも見ることが出来るが「ビームスペクタクル in ハーバー」最大の特徴であるレーザー光線とBGMも含めて堪能するとなると場所はメインステージがある臨港パークに限定される。加えてレーザー光線と花火を同じ構図に収めようとすれば観覧場所に選択の余地は無い。花火を打ち上げる台船はどこだ?あった、1隻、2隻・・・。ステージ後方とステージ右側の会場にいるのが花火の台船だろう。会場中央には有料観覧席が鎮座し、その前と右側の無料エリアは取り尽くされていた。残る場所は左側の無料エリアのみ。ここからでもメインステージと花火は同じ画角に収まるだろう。有料観覧席のすぐ左脇の場所を確保した。
今は無き神奈川新聞花火大会。臨港パークから観覧していたものだが財政難から臨港パーク全体が有料化された頃から自ずと足が遠ざかり、そして神奈川新聞花火大会そのものが無くなってからは全く行くことも無くなった。その臨港パークに今回久しぶりに足を踏み入れる。来てみてびっくりしたのが臨港パークの背後にあるパシフィコ横浜に新館を併設する工事が行われていたこと。それに伴いパシフィコ横浜と臨港パークをつなぐ通路が廃止されていた。臨港パーク自体も拡張され、行き止まりだった道が整備されて階段を通じて新たなエントランスが設けられていた。
会場のステージ上では代わる代わる歌手が登場して祭りを盛り上げているので待ち時間も飽きが来ない。あっという間に打ち上げ時刻の19時20分を迎えた。と、ここで突然目の前でスモークが焚かれ始める。どうやらレーザー光線の演出の一環らしい。花火に影響が無ければいいんだが・・・。そんなこんなで打ち上げ開始。が!ここで痛恨の事実が判明。花火が予想以上に左側から打ち上がり目の前の大木に完全に遮られている。あの後打ち上げ台船が移動したのかな?しかし何時間も前から場所取りしてこのザマとはorz・・・。打ち上げ地点とメインステージが離れてしまったため11mmの広角レンズをもってしても全体を収めることは難しい。Canon Kiss Mの仕様上画角が切り落とされる4k動画での撮影は諦め、素直にFullHD(60P)動画に画質を落として少しでも画角を確保する。
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シャッタースピード:1/100, 絞り:F5.6, ISO:AUTO, W/B:白熱電球, MIC:Kiss M内蔵マイク
1920x1080(60P), VP9(CRF30), AAC(LC)253kbps
場所取りは失敗したが花火そのものは素晴らしかった。最大サイズが7号玉か8号玉と決して派手さや迫力で勝負する花火では無いがレーザー光線とBGMの演出がそれを十分に補ってくれる。途中ヒトデみたいな派手な電飾を施したアクアジェットがステージ後方の海から上がってきたように見えたがすぐに見えなくなった。木立に隠れたか機材トラブルでも発生したのか・・・。いずれにせよ開港160周年を記念する「ビームスペクタクル in ハーバー」は無事打ち上げを終了した。