第57回鎌倉花火大会


観覧日時2005年8月9日(火)
19:00~20:15
天候晴れのち曇り晴れのち曇り
主催(社)鎌倉市観光協会
煙火店国際煙火(株)
下車駅江ノ島電鉄
長谷駅 徒歩15分
観覧場所神奈川県鎌倉市
鎌倉海岸
パンフレット

水中花火といっても実はいくつか種類がある。ここ鎌倉花火大会の水中花火を一言で表すとすればそれは「豪快」だろうか。花火を打ち上げる台船とは別の小型の船が全速で走り回りながら親導(導火線)に火をつけた花火玉を海に放り込んでいく。放り込むタイミングが遅れたり放り込んだ後もぼやぼやしていれば船も爆発に巻き込まれてしまう。だからここ鎌倉では花火を海に放り込みながら走り去る船にそれを追う形で開発していく花火の組み合わせと、まさ「豪快」な水中花火が見られるのである。

長谷駅正面
江ノ電の長谷駅から最寄りの海岸に出る。海上にメインの打ち上げ台船が見える(白いワンボックスカーの上あたり)

この日の天気は日中こそ時折太陽が顔をだしていたものの夜にかけて下り坂と予報されていた。というわけでこの日は録音は無し、撮影のみ行うことにした。実は鎌倉花火大会、去年もビデオを携えて観覧したことがあるから今回は2回目ということになる。去年は由比ヶ浜(川の河口の近く)から見ていたが肝心の水中花火のときはなんと途中から煙に巻かれて全く観覧できないという憂き目にあってしまった。水中花火という特性上高度0mで開発するため煙も海面に漂うこと、そして鎌倉海岸特有の風向きが災いして正面の由比ヶ浜はもろに煙に包まれてしまったらしい。前回の経験を踏まえ今回は鎌倉海岸の逗子よりの場所から観覧することにした。多少距離は離れるが煙がこっちに来ることはないだろう。また鎌倉海岸の端ということもあって観客の密度もさほど高くない。去年は道路を一本隔てた場所しか取れなかったが今回は砂浜に直に陣取ることが出来た。海面で花開く水中花火を波打ち際から撮影すれば海面の反射も一緒に収めることができそうだ。

鎌倉海岸一望
長谷駅付近の海岸から鎌倉海岸全体を一望する。写真右側が逗子方面。今回は煙を避けるためそこから撮影することにした

準備を終えて一休みすると先ほどまで顔を出していた太陽はすっかり分厚い雲に阻まれてしまったことに気が付いた。体にまとわりつくような不快な湿気も気になる。花火を打ち上げる条件はあまり良くないようだ。だが天気に気を取られて上ばかり見ていたからだろうか、ふと視線を下にやるとやけに近づいてきた波打ち際にようやく気が付いた。「満ち潮か」。欲張って前に出すぎたのがいけなかった。あわててちょっと後方に移動する。

鎌倉海岸(逗子側)
鎌倉海岸の逗子側から撮影することにした

午後7時、いよいよ打ち上げ開始の時がやってきた。この日打ち上げられる最大の玉は尺玉(10号玉)、それに合わせ打ち上げ台船も岸からたっぷり距離を取っている(多めに距離を取っているのは台船と海岸の間を小型の船が走り回って水中花火を投げ入れるためかもしれない)。その台船から次から次へと花火が打ち上げられていくのだが案の定低く垂れ込めた雲に邪魔されて尺玉はおろか7号玉ですら半分以上雲に隠されてしまう状態だった。観客からもため息混じりに「もったいない…」という声が漏れてくる。後半は多少雲の切れ間も覗いたのだが基本的に今日は5号以下の玉やスターマイン、水中花火がメインの日となりそうだ。

もったいない・・・
低く垂れ込めた雲の中で開発してしまう7号玉

そして鎌倉花火の名物「水中花火」。写真で海面に糸を引いている光が他ならない花火に火をつけて海に投げ入れている船の光跡である。放り込まれた玉は海中に浸かるため開発時は独特の孔雀型に花開く。諏訪湖などに代表される半円の美しさにこだわる水上花火とは違った、ある種の豪快さを追い求めた結果と言えるかもしれない。ところで水中花火を写真に収めるに際して問題があることに気が付いた。玉のサイズさえ分かってしまえば尾を引く打ち上げ花火の開発するタイミングはだいたい見当が付くが、海中に放り込まれた水中花火はいつ開発するのか見極めるのが大変難しい。開発する瞬間に小さな火がパッと付くような気もするのだが確かなことはわからない。シャッターの開いている状態が4秒固定のデジカメではちょっとタイミングがずれれば台無しになってしまう。そういうわけもあってエンディングではデジカメに内蔵されたビデオ機能を使って映像を記録してみた。これならタイミングを逸する心配も無い。ただ音声はデジカメの内蔵マイク(モノラル)なので迫力は無いが多少なりとその場の雰囲気というものを感じていただけるのではないだろうか?

ちなみに鎌倉の水中花火、開発する場所が観覧場所に近いからかあるいは水中をダイレクトに震動が伝わってくるからか、やたら振動が腹に伝わってくる。今年はちょっと離れた逗子側から観覧したからそれほどでもなかったが去年観覧した由比ヶ浜(打ち上げ地点の真正面)では水中花火が開発したときに伝わってくる振動は言葉通り足下の地面から伝わってきた。この衝撃は一度味わうと病みつきになりそうだ。水中花火を全身で体感したいという方はぜひ近い地点から観覧されたい(もちろんそれ相応の煙も覚悟の上で^^;)。

鎌倉駅
JR鎌倉駅付近の様子(午後9時過ぎ)

一言コメント

旅の落書き帳です。記念に一言どうぞ。

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